プラスチックの強度はどれくらい？主なプラスチックの強度を比較してみましょう！

 
「プラスチックの強度はどれくらいなのか比較してみたい」
「金属と比較した場合のプラスチックの強度について知りたい」このようにお考えの方はいらっしゃいませんか。
プラスチックの強度について気になっている方は多いでしょう。

 
そこで今回は、上記の疑問を解決する情報をお届けします。
ぜひ参考にしてみてください。

□主な5つのプラスチックの強度について

皆さんは、プラスチックの強度にはどれくらいであるとお考えでしょうか。
毎日あらゆる場面で使用するプラスチックですが、その強度について詳しく知っているという方は少ないでしょう。
そこで今回は、主なエンジニアリングプラスチック5種類の強度をご紹介します。ぜひ比較してみてください。
 
1.引張強度(Mpa)
2.伸び(パーセント)
3.圧縮強度(Mpa)
4.曲げ強度(Mpa)
について記載します。
*数値はメーカーやグレードにより多少異なるため参考値です。
 
○POM(ポリアセタール樹脂)
1.引張強度(Mpa) 61
2.伸び(%) 40
3.圧縮強度(Mpa) 76(5%変形)
4.曲げ強度(Mpa) 89
 
○MCナイロン
1.引張強度(Mpa) 96
2.伸び(%) 30
3.圧縮強度(Mpa) 95(5%変形)
4.曲げ強度(Mpa) 110
 
○PTFE（テフロン）
1.引張強度(Mpa) 14～34
2.伸び(%) 200～400
3.圧縮強度(Mpa) 10～15
4.曲げ強度(Mpa) –
 
○UHMW-PE （超高分子量ポリエチレン ）
1.引張強度(Mpa) 40
2.伸び(%) 300
3.圧縮強度(Mpa) 20(5%変形)
4.曲げ強度(Mpa) 22
 
○PEEK
1.引張強度(Mpa) 98
2.伸び(%) 20
3.圧縮強度(Mpa) 119(5%変形)
4.曲げ強度(Mpa) 170
 
以上が、プラスチックの強度についてでした。

金属と比較した際の強度について

ここまで、プラスチックの強度について解説しました。
プラスチック同士で比較しましたが、プラスチック以外のものと比較した際の強度はどれほどのものなのでしょうか。
続いては、同じく身近な物質である金属との引張強度の比較についてご紹介します。
 

・ポリプロピレン・・・・・・・・30 Mpa
・塩ビ・・・・・・・・・・・・・56 Mpa
・MCナイロン・・・・・・・・・96 Mpa
・アルミ合金(A5052P-H112)・・・225 Mpa
・構造用鋼　SS400・・・・・・・400～510 Mpa
・ステンレス SUS304・・・・・・520 Mpa以上

 
一般的なプラスチックの場合は、金属の約10分の1程度の引張強度です。
例えば、ポリプロピレンの場合、ステンレスとの引張強度の差は約17倍です。

 
こう見ると、プラスチックは金属よりも劣るのではないかと感じた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし一概にそうとも言えません。
なぜなら、金属にはなくてプラスチックにはあるメリットが存在するためです。

 
具体的には以下の通りです。
 
①軽量である
代表的なメリットは金属よりも軽量な点です。
比較的軽量なアルミでも一般的なプラスチックの2倍は重く、鉄になるとプラスチックよりも8倍も重くなってしまいます。
 
②耐薬品性
金属は一部を除きプラスチックにくらべ酸化、すなわち錆に弱いという性質があります。
プラスチックは有機溶剤には弱い傾向がありますが、錆とは無縁で高い耐薬品性をもつ種類もあります。
 
③低価格
一般的に金属よりも材料価格が安く、さらに成形品については形状の自由度が高いため結果としてコストダウンにつなげる事ができます。
 
④電気的性質
プラスチックは一部の導電グレードを除き絶縁性が高く、絶縁部品などに採用されます。
 
これらのメリットを活用し、使用用途によって金属の代替材料として活躍しています。
以上が金属との比較についてでした。

まとめ

 
今回は、プラスチックの強度について知りたい方に向けて、プラスチック同士の比較と金属との比較についてご紹介しました。今回の情報を活用し、プラスチックの強度について詳しくなってください。ご不明点がありましたらいつでも弊社へご連絡ください。